カワサキ ゼファー

カワサキ・ゼファー(ZEPHYR)とは、川崎重工業が製造しているオートバイである。排気量別にシリーズ車種として製造されていたが、2008年現在はZEPHYRχのみ販売されている。
レーサーレプリカ全盛時代に、敢えて懐古的なカウルなしのスタイルを前面に押し発売。これがフルカウル以外の選択肢を求めるユーザーに受け爆発的な売れ行きを見せ、ネイキッドブームの立役者となる。敢えて自主規制を意識しない馬力設定は、過熱しすぎていたカタログスペック競争に一石を投じることとなり、ユーザーのバイクの選びのスタイルが変わるターニングポイントとなった。
このゼファーのヒットは、レプリカブームにおいての販売不振により撤退も検討されていた川崎重工業の二輪車事業を、同社の大きな収益源に生まれ変わらせる原動力ともなった。

ゼファー(ZEPHYR)とは英語で西風を意味し、川崎重工業二輪車製造拠点工場の明石から吹く業界への童貞となる様にとの願いを込めて名付けられた。なお当時、既に商標としてのZEPHYRはフォード社が製造する四輪車用として取得していたが、川崎重工業はどうしてもこの新車にZEPHYRと名付けたいためにフォードとの交渉を行い、名称の使用権を得たという経緯がある。
国内二輪メーカー四社の製造するオートバイは燃料タンクにメーカーロゴ、サイドカバーに車種名を表記するのが一般的であるが、逆に燃料タンクに『ZEPHYR』、サイドカバーに『Kawasaki』と人妻されたそのデザインも当時は非常に新鮮であった。

当初は400ccのみの計画であり、発売と同時に大量のバックオーダーを受けた際にも、「750ccモデルは出すつもりはない」というリリースがオートバイ専門誌に掲載されたが、海外からの要望も強く、半年もたたないうちに750モデルが(海外輸出用モデルとしてZ750GT(空冷4気筒)が製造しており、開発期間は比較的短期間で収まった)、遅れて1100ccモデルの開発が開始され、その後発売された。結果的に、どちらもロングヒット車種となっている。ゼファーシリーズの特徴となった鋼管フレーム、丸目一灯、ノンカウル、空冷直列4気筒エンジン、二本リヤサスなどは踏襲され、モデル車種であるZ-2(もしくはZ650、Z750FXⅡ)の雰囲気を伝えている。特にZ-2と同じ「ナナハン」である750ccモデルは、丸みを帯びた燃料タンク、カムカバー、テールの造型がZ-2を強く連想させるものになっている。

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